到着して最初はおじさんの話を聞き、DVDを2枚見る。
ここで居眠りしてしまい、この後の悲劇を生むことになる。
場所を移動して実技の講習。講師は女性。パッと見レスリングしてそう。
ここで不運にも前の講習での内容を聞いてくる。答えられない僕に向かい、
「ひょっとして寝てました?よくいるんですよね、試しに来てみましたみたいな人。個人での参加ですか?」
不安になる。
「私講習に参加された方と距離をあけるのが嫌なんです。真剣にお願いします」
背筋が凍る。
実技は人命救助。基本は心臓マッサージ。とにかく頑張るが、ダメ出しを食らう。
「ひょっとして前の方のやり方見てました?」
最悪だ。
必死にやらねばいつかやられる。
「時間に余裕ができそうなので、人工呼吸をします。でも基本はやりません。倒れてる人がもし何かに感染していて救助者の方の口の中に傷があれば感染してしまう恐れがあるからです。」
じゃあ、やめようよ…
終わり、次はAED。貼る場所は決まっていて、絶対こうしてください。との事。しかし、この救助は2人人組での作業。相手の人が、
「どっちをされます?」
♪───O(≧∇≦)O────♪
「心臓マッサージします」
「あ、じゃあ私AEDですね、わかりました」
上手く逃げた。…が
「AEDやりたくないからって心臓マッサージ選ぶ人たくさんいるんですよ」
見抜かれてる。
なんだかんだで一通り終え、休憩の後は三角巾を使っての傷の処置。上手く三角巾を折れず、仕方ないのでそのまま折らずに絞るようにして説明を受けた。
「くしゃくしゃじゃないですか。ちゃんと折ってくださいよ」
見られてる。
泣きそうになりながら頑張った。早く講習終われと願うばかり。しかし、三角巾は包帯になり、そして体のいろんな箇所を駆け巡っていった。
やがてやる事がなくなったらしい、毛布と棒二本で担架を作り、一人で人を運ぶのに毛布一枚で試してみたり、頭がボーっとなりだした。
実技の講習終了!終わりに上司と思える人から
「この講習はまだ参加されてない方にどんどん経験してもらい、すぐに人命救助ができるようになって欲しいです」
うん、そうだね。その通りだ!
それから最初にDVDを見た部屋に戻り、
「二回三回と毎年受けにきてくださいね、どうせ3ヶ月後にはすっかり忘れてるんですから」
と言われた。新しく参加する人募集するんじゃないのか…
人が変われば言うことも違う…統一して欲しいな…
そしてその時はやってきた。
「今から修了証を渡しますから名前を呼ばれた方は私の元にきて受け取ってください。受け取られたら終わりです。
やっと終わった。実技ではダメ出し食らうし散々だったけど、それだけ真剣て事だね。
せっかく学んだ事だ、参加できたら参加しよう。
人命救助もしなくちゃ。